palewhite’s diary

心模様は、日々さまざま。

小学校の担任の先生がクラスメイトに娘の気持ちを伝えた日

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娘が学校を休んだ日、先生はクラスメイトに娘の気持ちを話してくださっていた

今週は怒涛の一週間だった。
自分の仕事の締め切りや打ち合わせの他に、娘の学校での
トラブルが、蛇口から勢いよくほとばしる水のように噴出
したからだ。

月曜日  以前意地悪をした女子が、体育で娘と同じサッカー
     チームになり、娘に嫌な顔をして文句を言った

火曜日  昨日嫌味を言った同じ女子が、娘を見ると急いで
     逃げていった(と娘は感じた)

水曜日  後ろの席の女子が、いつも睨んでくるのが怖いと
     娘が言う
     音楽の時間に前に意地悪された別の女子の件で
     いざこざがあった
木曜日朝 登校したくないと娘が主張。担任の先生に、娘が
     嫌な目にあい学校に行きたくないといっていると
     伝える
同日午前 担任の先生から娘へ事情聴取の電話が入る
  昼  私のいきつけの整体の先生のもとへ娘を連れて
     行き、施術とカウンセリングを頼む
  夕方 担任の先生から、同じクラスの子どもたちに
     「○○さんが、こういう理由で今日は休みました」
     と発表したと電話が入る(以下先生との会話)

先生:「また○○ちゃんには辛い思いをさせて…、もうすぐ
   6年生も終わるから、そろそろいけると感じたんで、皆に
   話しました。そしたら○○ちゃんのことを前から気に
   かけていた子もいて…。」
私 :「先生が今のタイミングで良いと思われたのなら、皆に
   発表されたのはいいことだと思います。不安や恐れは、
   特に感じませんし…。」
先生:「6年生のこの時期は、もう少し他の人への心が育って
   きてもいい頃なんです。毎年6年生が年々幼くなっている
   と感じてはいますが…。」
   「僕は皆に少しだけ、期待してみようと思っているん
   です。」

私 :(少しだけという言葉から、先生が今までに生徒や
   保護者に感じてこられた失望を想像させられて、
   何ともいえない気分になる)
   「はい、私も先生と同じように期待できると思って
   います。」
先生:「そうですか…!なんか、元気でてきました。」
私 :「私も元気がでてきました(微笑)。」

次の日登校した娘は笑顔で帰宅した

娘が学校で受けた意地悪は、以前受けたいじめに比べると、
格段に軽いものだ。
でもこれまでの積み重ねが彼女の心に負荷をかけていたことを
考えると、休むなとはいえなかった。
かといって、風邪をひいたと嘘をつくのも嫌だった。
もうありのままを先生にお話しして、ゆだねよう。
そう決めたら、教室で先生は勝負にでてくださっていた。

先生は、戦友のようだ。
こんな担任の先生は他にはいない。
暗い話題をしているのに、お互いのエネルギーが落ちない
のは、信頼関係が築けているから。
どんなときでも、絶体絶命はなくて救いはある。
ふわりと軽くなった心で、娘と眠りにつくことができた。

金曜日朝 娘は自分の休んだ理由がクラスメイトに公開
     されたことを了解し、昨日届いたクラスメイト
     からのお便りを支えに、前日とは違う落ち着いた
     表情で登校した
  午後 「ただいま」の声が明るい
      休み時間に友だちから誘われて遊んだとのこと
     「楽しかったよ。」の言葉に身体の力が抜けていく
  夕方 担任の先生に帰宅後の娘の様子を報告したくて
     電話をかけるが不在。事務の方に伝言を頼む
     事情を知る事務の方の声が優しく弾んでいていた

そして今日は日曜日の夜。
娘は明日の登校に不安をもっていないようにみえる。
先のことは誰にもわからない。
でも、やみくもに怖れることはもうしなくていいと
心の声がささやいている。

繊細で個性的な、我が道をゆく、わたしのむすめ。
彼女が彼女らしさを失わないように、ある意味
闘い続けた6年間だった。
最後の年の今年度、大当たりの担任の先生に恵まれ
世の中は捨てたものではないと感じている。

師走とは、言葉通り本当のことなのだなぁ。
ただ先生はおひとりじゃない。
校長先生も、同僚の先生も、奥様も支えてくださる周りの
方々も、私も娘もクラスメイトも、一緒に走っている。

娘の問題だけれど、娘だけの問題ではない。
娘と他の生徒皆が楽しい学校生活をおくれるクラスづくり。
娘やその他の個性的な子どもが排除されない意識づくり。
先生と私は、それができるといいなと願い、その祈りは
徐々に他の人に波及効果をもたらしてきている。


「奇跡はおきるんですよ。」
整体の先生が熱をこめておっしゃったこの言葉を、
私も信じている。