palewhite’s diary

心模様は、日々さまざま。

音楽に呼び止められて

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思いがけなく恵まれた機会

初めて一人で電車に乗る娘を見送り、満ち足りた気持ちで改札を抜け駅構内へと戻ると、
さっきは気が付かなかったが仮設のステージができていた。
どうみても司会業ではない、おそらくは普通のお勤めをされている男性が何やら話している。
あと5分でヴァイオリンとピアノ、ギターの演奏が始まるらしい。
もっと詳細を知りたい・・・と思いチラシでもないかとステージに近付くと、裏に男性3人組が
スチールパイプ椅子に座りお行儀よく待機していた。
わりとラフな格好、でもお洒落、これはクラシックではなさそう。
やはりチラシを見ると最初期待した室内楽ではなく、クラシックからディズニーまで、
いろんな曲目で構成されていた。

娘という大切な、でも気がかりな存在は、列車に乗り安全に祖母宅に運ばれている。
明日の夕方までは母が娘の監督責任者を代行してくれる。
つまり私はそれまで自由ということ。これは聴くしかないでしょう。

生の音源に触れること

身体の健康を維持するには、ビタミンが大切、適量のタンパク質摂取に、適度な運動が良い、酵素が鍵など
いろんな説が唱えられている。私の場合は音楽、特に耳で直接音源をとらえられる生演奏を月に1回以上
定期的に聞くのは、身体と心両方の健康のために必要不可欠だ。
演奏者を見て、音を聴いて、場の雰囲気を感じること、言いかえれば加工されていないモノと触れ合うこと。
それはCDを聴くのとはまったく違った音楽の楽しみ方で、再現できないその一瞬を共有することが心に響くのだと思う。

ヴァイオリンの旋律を聴き、音の響きに身を委ねる。気持ち良く音の世界に集中させてくれる繊細な力強さ。
ざわつく駅構内の喧騒を、派手目な演奏者の正確で美しい旋律の力が振り払う。
だんだん観客が増えてきて、辺りは穏やかな期待に埋められ静かになってくる。

娘よ、この時間帯の電車にどうしても乗りたいと訴えてくれてありがとう。
お蔭でママは音楽に触れる機会を与えられました。

思いがけない機会は、予期せずにもらう贈り物みたい。
一瞬びっくりするけれど、それはすぐに嬉しい気持ちにつながる。
どうもありがとう。
喜んで受け取らせていただきます。