palewhite’s diary

心模様は、日々さまざま。

愛車×音楽=∞

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お気に入りの曲をお供に

もう20年以上前、アルバイト先のバイト仲間でお誕生日にはプレゼント交換をしていた。
先輩からのお誕生日プレゼントのリクエストは、アニタ・ベイカーのCD。
当時の先輩のお気に入りの曲は「Sweet Love」だった。
二十歳そこそこの私にはその曲の歌詞の世界は大人過ぎて、印象的なメロディの旋律だけをさもわかったかの
ように口ずさんでいただけだったが、それから月日が流れ、曲の歌詞の世界と自分の棲んでいる世界が重なり
だしてからはまた折々に「Sweet Love」をメロディも歌詞も両方味わって聴くようになっていた。
でも最近聴いてみたら、その抒情的でまったりしたテンポが今の自分の気分にはなんだかそぐわない。

もっとこう、アップテンポで躍動感のある感じが欲しい。

そう思ったことを忘れて、たまたまDVDを借りにいった際、ふらりと立ち寄ったCDコーナーの棚で
DJ RINAによる「Sweet Love」のリミックスの入ったCDを発見し嬉しい予感にドキドキする。
CDジャケットにはレコードプレイヤーと、その傍らに軽く膝を曲げ脚をくの字にして横たわるゴールドの
水着姿の女性の写真が使われていて、これはいけそうと感じてレンタルをしてみた。
アップテンポにアレンジされた「Sweet Love」は予感を裏切らず、今の気分にぴったり。
その他にもCDの中には心が躍る曲が散りばめられていて、とうとうアマゾンでCDを注文してしまった。

それ以来、オリジナルラブ一辺倒の日々は終わり、DJ RINAの曲と朝から晩まで一緒。
特に車でお出かけするときは、運転のお供として必ず聴いている。

私と車の関係、その嬉しい変化

車の運転歴は20年以上で常にゴールド免許を保持。
でも追突をされて以来、運転をすることに恐怖心を持つようになった。
可能ならば、徒歩もしくはバスを移動手段として好んで選んでいた私。
行動範囲はどうしても狭くなり、遠くに行けるかは人にお任せ状態。
それが快適とは思わなかったけれど、車の運転をすることが怖くて自信が持てなくて、
できるだけ避け続けていた。車の運転は私の守備範囲外、そう決めていた。

でも今後は娘と二人きりの生活になると、何かと自分で運転をしなくてはならない機会が増える。
そうなると車恐怖症のままでは、たぶんやってはいけない。
運転することをギヴアップする?どうしたい?と自問自答。返ってきたのは、
「思い切って、怖さに真正面から飛び込んでみる」だった。

運転の荒いトラックが頻繁に通る幹線道路に挑戦し、急な上り坂・下り坂のカーブをそろそろと曲がり、
永遠にたどり着かないんじゃないかと思える細い一方通行の道を通り抜けたり数々の試みを繰り返す。
最初は肩に力が入り、車から降りた後に膝ががくがくしていたけれど、不思議と9月の半ばくらいから
怖さがいつしか慣れに変わり、ついには車の運転は怖くはない当たり前のことに変わった。
たとえていうならPCを立ち上げるような自然な行為のひとつになった感じ。

以前は「運転できるかしら」という恐れから来た胸の鼓動の高まりが、今はスピードに身体を任せる
嬉しさからくる鼓動の高まりへと変化している。
恐る恐る低速で運転していた頃にはわからなかった、車の滑らかな加速感にともなう安定感というか
速さのなかにある心地良さをやっと体感できるようになった。
とはいっても、せいぜい住宅地の行動では時速60㎞くらいだけれど、今までは時速30~40㎞での走行が
主だったからこれでもかなりの進歩。この車はたぶん時速80㎞くらいで走行するのが適しているのに、
今まではエンジンを暖めるくらいの働きしかさせてあげられなかった。

これからは私と一緒にたくさん走ろうね。スピード違反で捕まらない範囲でだけれど。

気が付くのがこんなに遅くなったけれど、好きな音楽を聞きながら運転するのって最高だ。

散歩が大好きで並木道をゆっくりとくぐり抜けるように歩くのが好きなのに、
近所には散歩を満喫できる場所はない。でも代わりに少し離れた場所で並木道でできた
紅葉に変化する樹木のアーチを車で通り抜けられる道を見つけた。
車の速い速度でみる窓越しの樹木のアーチは、その連続して視界に飛び込んでくる緑・黄緑・黄色・赤の色彩の
グラデーションが次々と切り替わる様が、徒歩での散歩に負けず劣らず私の心を弾ませてくれる。
徒歩でなくても愛車と一緒の散歩、もといドライブも同じくらい愉しい。
音楽を背景に車の動きに身を任せ、視界に飛び込む緑を日差しを浴びるように感じ進む瞬間が気持ちいい。
こんなに綺麗な景色を味わえる私になれてよかった。

海辺のなだらかなカーブの道を、ワイナリーに向かい運転する私が見える。それは遠い先ではなくて近い未来。
以前から行ってみたかった憧れていた場所だけれど、運転テクニックや地形、距離などすべての要素が不安で、
自分には自力では辿り着けない場所だとあきらめていた。
でも大丈夫、運転は上達するし、私は恐れをひとつ飼いならせた。

ほかに行ってみたい場所はある?自分の心に問いかける。
そんなの聞かなくても決まっている。
私が行きたいと思うところ全部。