夏の終わりに
「ひとつも面白くなかった」
もうすぐ夏休みが終わる。
娘とべったりの毎日もあと数日を残すだけ。
今年はあまり外出をせず、ぐずぐずと家でゲームばかりしていた娘。
宿題をせかすと決まってこのセリフを言う。
もっと友達と遊びたかったよね。
結局海には連れて行ってあげられなくてごめんね。
宿題なんてやりたくないよね。
いろんな想いは胸をよぎるが、敢て何も言わない。
サラリと聞き流すふりをして、洗濯物をとりこむ。
高学年女子ともなると、いろんなことがある。
気乗りのしないときは、家に籠っていればいい。
果報は寝て待てともいうよ。←ちょっと違うか
娘を慰める言葉を思いつくが、やはり何も言わない。
退屈な夏休み。
何にも面白くない夏休み。
暇な夏休み。
それって駄目なこと?駄目じゃないよね。
持て余した空白の時間は、目に見えない宝物でいっぱいかもよ。
自分というもの、他人というもの。友情、裏切り、仲直り。
浮遊した時間の中で、想いは熟成される。
ヒトはヒト、自分は自分。
あなたは、あなたのままでいい。
面白くない夏休みに、カルピスで乾杯☆